日経トップリーダーシンポジウムに行ってきました!

朝から真っ青な夏空が広がっていました。関東甲信越は、梅雨が明けたそうです。


午後より、丸の内MY PLAZAホールにて、日経トップリーダー主催の「景気低迷に打ち勝つ経営改革 −経営資源の最適化を考える−」という題名のシンポジウムに参加してきました。
講演メニューは次の通りです。
【基調講演】「業績回復に求められるマネジメントのポイント」
       日本交通代表取締役社長 川鍋一郎氏
【モノ・最適化】「経営課題に即応するCREマネジメント戦略」
       東急不動産ソリューション営業部統括部長 松浪芳之氏 
【カネ・最適化】「乱気流を乗り越える攻めの業務改善」
       KPMGFAS ディレクター 井口耕一氏
【ヒト・最適化】「筋肉質な組織創りを目指して」
       リンクアンドモチベーション取締役 福嶋一郎氏


面白い話を聞くことができましたので、ポイントを掻い摘んで書くことにします。

「業績回復に求められるマネジメントのポイント」 
・「1つでいいので、アクションを」:何か1つで良いから、この話を聞いたら行動してほしい。頭のいい人は机上で考えているが、行動に移さない。今は行動に移す時。
・2代目オーナーの子息として、関連会社でミニバンタクシー立ち上げる。日経ビジネス等に取り上げられ、顧客からも好評を博していたが、利益を生み出せなかった。
・本社へ戻り、地道な活動を開始。小さなことでも良いから、3か月ぐらいで成果が目に見えるものを着手。
・(経営者として)ウソは言っちゃいけないけど、全部を言わなくても良い。


「経営課題に即応するCREマネジメント戦略」
・CREマネジメント戦略とは、企業の不動産(CRE)の最適化を図ることによって、その企業の経営課題の解決、並びに企業価値の最大化を目指すマネジメント戦略のこと。


「乱気流を乗り越える攻めの業務改善」
1)「コア事業とは」
・コア事業→考えることが業務改善の第一歩。御社のコア事業とは?御社の強みとは?御社の弱み、競合の弱みとは?
ポートフォリオ→本当に過去の財務諸表の推移から判断可能か?
・新規事業→初期投資あり、投資先行のため、やめられない のが一般的
・「戦略」とは捨てること:勝負すべきでない領域は捨てる、社員が社長のメッセージを理解、軸がぶれない
・組織の適応力は、規模でなく複雑さに反比例する
2)「コスト削減の正しい考え方」
・正しい考え方を持たないとコスト削減が拙策になる、度が過ぎない様に
・目的を最初に絞り込む
・支出(コスト)の色分け(戦略的支出→意志決定で進む、固定的に出る支出→意志決定で止める)をしてほしい
・積極的な投資をする(本来の意味でのリストラ)
・必要以上のコスト削減をすると、景気回復した時に高くつく
3)「売上増加策について」
・販売価格適正か?分析してみる必要がある
・価格を1%上げたときの収益へのインパクトを意識してほしい
・販売価格の変更の可能性を常に考えるべき
4)「業務改善の進め方」
・まず見える化を(定量的な指標に落とし込む)、目標を絞り込むことが組織をドライブさせる
・明確なメッセージの発信、パスカルの名言「短いレターを書く時間がなかったので、長いレターを書いてしまった」、いかに凝縮する(簡単な言葉にする)ことが難しいか
まとめ:不況期をチャンスに、「好況よし、不況さらによし」


「筋肉質な組織創りを目指して」
☆組織の生産性を支える3つの階層
・頂点側 行動(目に見る部分)←ルール(定められた仕組み)←思想(社内に埋め込まれた価値観) 底辺側
・思想レベルのアプローチが最も本質的
☆筋肉質な組織を創るための「7つの思想」
1)信頼は約束と実行から生まれる・・・「約束すること」、「実行すること」→信頼感の増加、とにかくこれを繰り返すこと→自由の獲得
2)仕事の醍醐味は、心の持ち方で決まる・・・「つまらない仕事」など存在しない、すべては自分の心の持ち方次第
3)時間は「長さ」ではなく「濃さ」で価値が決まる・・・「長時間頑張った」<「具体的な成果」が大事、成果に繋がる「濃い」時間を作れ
4)ピンチはチャンスと捉える・・・「ちょうど良かった!これをきっかけに・・・」の気持ちで挫折に向き合う
5)対立する筋力を鍛える・・・自分の価値を多角的に高め。代替不可能なオンリーワンの存在になれ
6)「つもりの自分」と「周囲に映っている自分」のギャップを埋めよ・・・周囲からのフィードバックを謙虚に受け止め、常に変化することが成長へと繋がる
7)自分の行動が変われば人間関係も変わる・・・他人は変えられない、自分は変えられる、まずは自分の言動を変えてみよ


それぞれ、中味が濃いお話でした。良い午後を過ごすことができました。参考になること、使えることがたくさんあります。